ヘロドトスの歴史書に記述されているギリシャ軍とペルシャの遠征軍の間で行われたテルモピュライの戦いを元に描いた『300』。
舞台は2500年ほど前。クセルクセス王率いるペルシャ軍が領土拡大を推進している時代。遂にレオニダス王が君臨するギリシャにまで100万人の兵士を引き連れ、戦いを挑んでくる。そんな大軍で押し寄せられては、たまらない、ということでギリシャ議会は服従することに決定しますが、レオニダス王だけ戦うと言って譲らない。結局100万人の敵に精鋭300人で挑んだ勇ましい男たちのストーリー。
原作は歴史書を元に書かれたフランク・ミラーのグラフィック・ノベル。CGというより、ゲームっぽい雰囲気です。演じているのは人なのに全体の印象にリアルさがないというか。
逆に首が吹き飛んだり、かなりえぐい映像もリアルに感じられないから意外と見れてしまうところもありました。それでもかなり血は飛ぶので、その類が苦手な人は辛いかもしれません。そこまで視覚で訴えなくてもわかるよー、という部分が結構ありました。
スパルタに生まれた男子への、“スパルタ式”教育がすごいです。
戦えない子供は生まれた時に谷底に落とされる、7歳から集団訓練、空腹になったら盗め、成人の儀式は狼との1対1の対決、絶対に退却・降伏しないなど。すべてクリアできると兵士として認められ家族の元に帰ってくることが許されるということです。
スパルタ教育という言葉が昔流行ったけれど、本当に生死をかけた自分との戦い。教育ではなく、一人野に放たれたサバイバルゲームです。だから100万人の兵士にも向かっていってしまったのですね・・・。
主人公レオニダス王を演じるのは“オペラ座の怪人”ジェラルド・バトラー。レオニダス王っぽいのか分かりませんが、ずーっと叫んでいます。普通のセリフであろうところも妙に抑揚があって威厳を示しているのかな。そしてムチムチ、お髭(つまりムサイ?)。
その他の人々はあまり覚えてないのですが、クセルクセス王が煌びやかに象に乗って登場して、自分に跪かない人をとにかく蹴散らしていました。なんかゲームっぽいのとミュージックビデオっぽいのが混ざっている感じの甲冑ものです。
製作陣もびっくりなほど全世界で大ヒットしているのは、なぜかなと疑問なのですが、K1を観るような感覚なのだと思います。男気溢れる戦いを見ると興奮するみたいな。
とにかく熱い、じゃなくて暑いです。蒸し暑くなる6月公開ですが、劇場に涼みに行く場合は避けた方が良いかも。
ジェラルド・バトラーが好きな人はたまらないでしょう。(オペラ座の怪人はマスク被ってたので、顔が良く分からなかったし。)
それにしても、何の疑問も持たずに王に従うギリシャ軍と、なぜギリシャ軍は自分に歯向かうのか理解できないペルシャ王。どこまでフィクションか分かりませんが、時代が変わっても人間の権威に対する欲はあまり変わらないものなのですね。(そんな感想でいいのかよー)